馬の出身地

突然ですが、皆さんは北海道に行ったことがありますか。言うまでも無く北海道には観光資源が多くあります。他では見られない広々とした大地に美しい自然、そしてその自然を背景にした数々のおいしい食べ物。北海道は一年のいつ行ってもその魅力をうかがい知ることができます。
自然豊かな北海道の話をしましたが、実は私たちが日本の競馬場で見かける競走馬の大半が北海道で生まれ、育てられています。しかも北海道と言っても、そのまた大半が北海道の日高地方で集中しています。日高地方は日本のサラブレッドの故郷とも呼べます。では何故に北海道の日高地方にサラブレッドの生産が集中しているのでしょうか。その理由を探ってみることにします。
では最初と同じような質問です。皆さんはこの日高地方に行ったことがありますか。行ったことのある人ならお分かりだと思いますが、日高地方には日高山脈があります。ここに源を発する水系があって、この水がミネラル分を豊富に含んでいます。サラブレッドの成育には、このミネラルが欠かせません。このミネラル分を含んだ水によって、河川敷の牧草地には馬の成育に理想的な土壌が広がっているのです。現在国内で生産されているサラブレッドのおよそ95%が北海道産で、そのうち80%以上が日高地方産になっています。こうしてみると非常に高い割合です。ちなみに北海道以外のサラブレッドの生産地で言えば、青森県、宮城県、千葉県、宮崎県、鹿児島県といった都道府県があります。

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ところでサラブレッドの生産にはマーケットブリーダーと言う言葉とオーナーブリーダーという言葉があります。両者は異なる生産方式を言います。前者は競走馬を育ててそれから馬主などに売る方式、後者は馬主などが自分で生産して所有する方式です。競馬の競走馬を生産する方式にもこうした違いがあることを、皆さんご存知でしたか。現在世界的な傾向で言えば前者が主流になりがちで、後者は減る一方にあります。前者のような方式が成り立つ基礎としては、公正で開放された競走馬市場での活発な取引あってこそなのですが、日本の場合、庭先取引と呼ばれる非公開による競走馬の取引が主流です。こうして日本の事情が諸外国と異なっている理由として、日本の農地法の存在があります。農地法という名前ですが、じつは競馬界にも影響を与えています。これは農地法によって競走馬の所有者が自ら生産活動を行うことを大きく制限されていることがあります。従って日本の競走馬の所有者の中には、こうした制限のない海外で競走馬の生産を行う人もいます。そうして海外で自分の名義によって生産した競走馬を、外国産馬として日本国内に持ち込んでくる例も見られます。